五輪会場の位置

ロンドン五輪会場
   7月27日に開催される五輪会場はロンドンの中心地区から東へ5キロほど行ったイーストエンドにあるNewham地区だ。テムズ川の北側で、川をはさんで南は天文台で有名なGreenwich地区となっている。この町は産業革命の頃からテムズ河の波止場として、港湾労働者の町となって発展してきた。観光客などの訪れる町ではなく、いまはアフリカや中近東からの移住者の溜まり場でマイノリティの街だ。五輪を機会に、ここを再開発することで、英国では民族問題解決の足掛かりを得ようとしているようだ。

   ヒースロー空港はロンドンの中心から西になるので、市内での交通問題の解決も一緒に進めようとしている。観客をロンドン市内から競技場へ運ぶ交通網の主役となるのは日本製の車両で、日立製作所などが製造した6両編成の新型特急車両だ。この車両は、ロンドン市内のセントパンクラス(St Pancras)駅から、五輪の競技場のあるストラットフォード(Stratford)を、時速約225キロ、約7分で結ぶ。新路線は「オリンピック・ジャブリン(The Olympic Javelin)」と呼ばれ、市内から競技場へ運ぶ交通網の主役となる。


  世界の標準時間GMTを設定しているグリニッジ天文台はロンドン市の中心街の南東、テムズ河の南岸の高台に位置している。天文台のある丘を下って河岸にまで来ると、このまま河底のトンネルをくぐって北側に出た所が昔の波止場で、五輪会場につながる。この地区出身の有名人はサッカーのべッカム選手だが、残念ながら代表から漏れてしまった。この地区の名物料理はうなぎで、かば焼きはないが、様々な料理として使われている。