名著「失敗の本質」の誤り

名著「失敗の本質」の誤り
1.名著と言われて愛読者も多い「失敗の本質」で最初に取り上げられているのがノ モンハン事件でこれを失敗の序曲と規定し ているが、ソ連崩壊後に公開された資料によれば、日本軍が壊滅的敗北を喫したので はなく、スターリンの心肝を寒からしめた日本軍の勝ち戦だったことが分かってきた。

*戸部ら6名の共著「失敗の本質」中公文庫1991年

2.つまり、この「失敗の本質」という書籍は、最初の出だしで躓いているのだから、後は推して知るべしだ。スターリン日露戦争とこのノモンハンでの敗北がトラウマとなって、その後、1941年4月に日ソ中立条約を結んで東部戦線を守った。日本は誤った情報でソ連と平和主義をとったが、これが戦争を逆に誘発したのだ。

3.その後、ドイツが敗北してから、ヤルタ協定に従って、米国から大量の近代兵器を供与されたが、米国からの催促にも拘わらず満州への侵攻にはなかなか踏み込めなかった。広島の原爆を落としてから、スターリンは漸く大軍団で満州へ侵攻した。そして戦後、国際法に違反して、70万人もの日本人をシベリアに抑留 して、日本人への仕返しをしたつもりだったのだろう。