ミシュランガイド

格付けとブランド好み
 「ミシュランガイド東京2009」の格付けが発表された。昨年より23店多い173店に星が付き、東京は2年連続で星の数が世界一多い食の都という。とにかく本が売れればミシュランとしては商売としては成功だから、ガイドの総責任者は会見で、「東京が信じられないほど魅力的な食の都、というのは昨年と同様。今回も世界が羨む街になった」と語っている。


 日本人は千年前の平安朝の時代から、わび、さび、季節感などを取り入れた食文化の風流と味にはたけていたはずで、いまさらながら、フランスのタイヤメーカーが格付けした評価にとらわれるとは情けないことであろう。フランスでは、もはやミシュランガイドはとうの昔の話で、いまパリで星の数でレストランを決めるのは日本人くらいとバカにされているのである。

 質屋の質流れのブランド品に殺到する人を見ても分かるとおり、日本人はいつの頃から、自分の好みや自分に似合うかどうかでものを決めるのではなくて、ブランドに頼ってものを判断するようになったのであろうか。格付けに頼って物事を判断していると、現在の金融混乱のように、いつ災害が降ってくるか分からない。もっと自分の目や考えを養って、物事を判断するようにしていきたい。
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