2010-01-01から1年間の記事一覧

尖閣を語る

素人外交の結果 尖閣事件で得たものと失ったものは何だったのか。実質的には日本の実効支配が続いているから、日本は何も失っていないはずだ。得たものとして、尖閣は日米安保の対象内だという米国のお墨付きを頂戴したぐらいだ。首尾一貫性の欠けた発言やビ…

外交戦略が死命を制する

戦略的外交 本日から、11日と12日に開催されるソウルでのG20、続いて13日と14日は横浜でAPECと首脳会議が続いて開かれる。主な議題は前者では通貨をはじめとする世界的な金融と財政安定に関することで、後者は貿易を中心としたアジア太平洋地域での経済発展…

東京都の離れ技

東京都の姑息な技 誰も倒産寸前の銀行にカネを預ける馬鹿はいない。ところが東京都は、ヨレヨレの新銀行東京に我々の税金、すなわち都のカネを預けて新たな銀行のテコ入れにするという。築地市場の移転とこの銀行は石原都政の最大の失政と言われている。移転…

人権よりもカネ儲け

人権よりも商売優先 中国の胡錦濤国家主席が欧州2カ国歴訪のため、パリに到着した。サルコジ仏大統領との間で、貿易問題やG20会合での議題などについて協議する。フランスは今週、韓国で行われるG20首脳会議の後、次回開催国だからG20議長国となる予定だ…

中間選挙に敗れて

選挙の敗戦と景気対策 オバマ大統領の敗戦の弁に合わせるかのように、FRBは景気対策を発表した。4日のNY株式は上昇したが、オバマ敗北のせいか、景気対策のせいか分からない。議長声明によると、生産や雇用回復のペースが遅く、高失業率、住宅価格の低迷、金…

2006-11-20

裁判員制度の不備

裁判員制度の無理が露呈 裁判員制度はプロがアマチュアを巻き込んで、プロがその責任を回避する狙いであるとの批判通りに、問題が前面に出てきた。東京地裁で判決があった耳かき店員刺殺事件では、死刑が回避されて無期懲役になった。次に裁判日程が40日間に…

冷静に対処する

冷静に対処 外交問題が生じるたびに、首相も官房長官も冷静に対処すると言うが、相手が拳を振りかざしてきているのに、冷静だけで済ませているわけには行かない。冷静に何をするのかを聞かせてほしい。冷静に無策では駄目でしょう。 管首相は馬鹿の一つ覚え…

経済学の学習

経済学で何が解決できるか 医学生物学系、理工系、法学系などの特殊な仕事を除いて、社会で仕事をする上での必要な学問は限られている。ビジネスとは、考えて、予算を立てて計画を立てて実行し、その結果を評価して次の行動に結びつけていく。物事を考える学…

尖閣への戦略

尖閣の分析と対応 中国の目的や動機は、軍事拠点確保、海洋資源保全、国民感情操作、日米同盟への揺さぶり、などであり、尖閣諸島が日本の領土などは分かっていての行動だから、いずれ軍事行動に出るであろう。日本側ではイージス艦や各種レーダー、航空機を…

就職活動

人気企業ランキング 就職超氷河期で、学生は3年になると学業をそこそこに早くも就職活動に関心を持ち始める。そして新聞や雑誌では人気企業ランキングを発表する。この種の番付け表を見て、参考にする親や学生は余りいないであろう。何故ならば、同じ企業で…

補選結果の見かた

衆院補欠選挙の責任論 自民党が北海道5区の補欠選挙で勝った勝ったと大騒ぎしているが、重要閣僚を歴任した大派閥の領袖が名も知らぬ民主党の新人若手を破っただけで、浮かれているのは何だか滑稽な感じがする。その争点がクリーンな選挙だけというから、経…

今さらマルクス

マルクスの理想 資本論で有名なマルクス(Karl Heinrich Marx, 1818 - 1883年)の思想は社会主義国のバイブルと思っている人が多いと思うが、死後50年後にモスクワを訪れたマルクスがみたのは、社会主義に名を借りた独裁恐怖国家だった。1949年10月に誕生し…

回想録の真実

ブレア回想録 イギリスの政治家はノーベル文学賞を受賞したチャーチルの回想録に倣ったのか、退職してから回想録を出版することが多い。あらゆる政治家は在職中にいろいろな失敗をする。その言いわけのために、自叙伝や回想録を書いて取り繕うと言われる。 …

通貨の戦い

通貨安戦争 15年ぶりに円高となっている理由は、世界中で通貨安戦争が起こっているからだ。2年前のリーマンショック以来、各国経済は不況となり、どの国も景気刺激のために輸出に有利な自国通貨安を望んでいる。ドルと円の関係では、円を上回る勢いで米ドル…

ノーベル賞とは何か

ノーベル賞雑感 日本人のノーベル賞受賞者数はこれで18名となった。出身大学別でみると、東大7、京大5、名大2で、東工大、東北大、北大、長崎大がそれぞれ1となっている。余り意味のあるデータとも思われない。予算が多い順とか、学生や卒業生が多い順…

文学賞の価値

ノーベル文学賞 文学賞は6部門のノーベル賞の中で、予想の最も難しい賞と言われている。それだけ賞に値する詩人や小説家が世界には多いということだ。この賞の選考委員会はスウェーデン・アカデミーの18人の会員からなり、スウェーデンの作家、言語学者、歴…

呟き文化時代

ツイッターtwitter 140文字という制限はアルファベットである。漢字140文字は3〜4倍の情報量があるため、中国語では1、2本の「つぶやき」で十分な主張ができる。日本語も似ているから、ツイッターは漢字文化圏で意外な力を発揮している。中国では禁止され…

戦前の体質

検察の体質 大杉栄(1885~1923)事件や小林多喜二(1903~1933)事件などを例に引くまでもなく、大正から昭和にかけての日本では、まるで無法国家のように、検察はしたい放題であった。いま話題の証拠改竄などは当たり前で、証拠創作まで平気でしていた。検察が気…

市民感情とは

強制起訴 鬼の検察特捜部が1年半にもわたり国費を推定50億円も使って捜査してきて、2度も3度も不起訴とした小沢事件とは何なのだ。ここでまた検察審査会が起訴にした理由も分かりにくい。よくよくみれば、政治資金規正法違反となる事案は、不動産売買の報告…

検察審査会の運営

検察審査会で何があったか まるで中高生の感想文みたいな検審の起訴議決文だ。何故ならば、決定的証拠がないからすべての文章が「と思われる」、「信じられる」、「信じられない」、「不合理だ」となっているからだ。最高傑作は「恩師に対してモノ申している…

検察審査会について

マスコミが生み出した親小沢とか反小沢とかいう言葉とは離れて、検察審査会が出した強制起訴という内容をできるだけ客観的に見てみたい。検審制度は1948年に発足し、地方裁判所を中心として全国に165か所設置されている。委員は選挙権を有する国民のうちから…

落ちた正義の味方

正義の味方か検察庁(2010年2月4日の再掲載) 8年前に「疑惑のデパート」とか国会で指摘されて、ムネオハウスなどと国会だけではなくマスコミで袋叩きされ、ほとんどの国民がこの話を信じ込んでいたが、事実はどうやら検察のでっち上げで、それほど悪いこと…

評価の薄い記録 イチローと白鵬

白鵬とイチローの共通点 モンゴル出身の白鵬が日本の国技である相撲で62連勝を記録し、日本出身のイチローがアメリカの国技であるベースボールで10年連続200本安打の記録を作った。両方とも賞賛すべき記録であり、一朝一夕に達成できるものではない。両者に…

中国語を読む

加藤義一氏のブログ 高校卒業後、北京大学へ留学した加藤義一氏はマスターした中国語を駆使して、日中関係に率直な意見を述べている。中国のマスコミではしばしば登場して、彼の意見はネットで叩かれている。中国語で書いたブログであるが、ヤフーの翻訳ソフ…

円高の見通し

止まらない円高 包括緩和で、異例世界の金融政策だそうだ。無能呼ばわりされていた日銀総裁が、ヤケッパチ見たいにゼロ金利を復活した。国債、CPなど何でも5兆円もの金融資産を買うための基金まで創設するという。これでデフレから脱却、円安にできれば世話…

悪い弁護士の増加

悪徳弁護士 友だちとすべき職業に医師と弁護士がある。それは昔の話で、藪医者と悪徳弁護士が増えてきているから、お世話になるときには良く気をつけないといけない。消費者センターに寄せられた弁護士に対する苦情は10年前の7倍にもなっている。利益ばかり…

風を吹かす

検察の隠語「風を吹かす」(2010年2月3日を再掲載) 検察からのリークなどはあり得ないと、マスコミは書きたてている。記者たちが苦労して集めた情報を基にして記事を作成しているからという。また、検察側でもマスコミの情報は検察が把握しているものを上回…

首相の雑な頭の中

首相の資質 漫画しか読まないから漢字が読めないと言われた首相がいた。こんどの人は東工大の出身だから漢字に弱いという。先日の国連総会での演説は官僚の作った作文を読み上げたが、疾病をシツビョウなどと読み、国語能力の程度を表してしまった。代表選の…

化石的世襲

栄養満点の三代目 太った何かみたいな姿で三代目が表れた。世界的には化石的政治権力の世襲である。GDPから算出した国民の年収が平均30万円というから、一般の民衆がこれで満足しているとは思えない。中国や韓国へ物乞い外交をいつまでも続けてはいられない…