2008-01-01から1年間の記事一覧

さらなる官製不況

新たな官製不況のネタ 経済の悪法3Kといえば「貸金業法改正」、「金融商品取引法」、「建築基準法改正」である。立案した当事者たちはいいと思っているようであるが、これらは法律で景気の足を引張るために策定したようなものである。官製不況とか霞ヶ関不…

ミシュランガイド

格付けとブランド好み 「ミシュランガイド東京2009」の格付けが発表された。昨年より23店多い173店に星が付き、東京は2年連続で星の数が世界一多い食の都という。とにかく本が売れればミシュランとしては商売としては成功だから、ガイドの総責任者は会見で…

自動車産業の救済

自動車産業への資金投入 「ここに来るのに、デトロイトから一般の航空機で来た人は手をあげて下さい」と米議会の公聴会での質問に対して、ビッグスリーの代表者たちは誰一人として手を挙げなかった。財政危機を迎えて、公的資金の投入を要請しにきたにしては…

大きな政府

大きな政府の時代か グリーンスパン氏の「100年に1度の金融津波」とい曖昧な言葉が飛び交っている。わが首相も得意になって、この言葉を発するが、それがどうしたと思ってしまう。現在は1929年の大恐慌とは様相はかなり異なっている。情報時代であるから、良…

経済対策のからくり

新総合経済対策のからくり 10中旬に内閣府から各省庁に、経済対策の取りまとめを依頼する文書が流された。これに従って各省庁では、ここぞとばかりさまざまな省益を取り入れた対策が練られた。首相は政局よりも政策などと言って、官僚の作文を読み上げたもの…

廃止すべき国の出先機関

地方分権改革 霞ヶ関の各省庁はまるで日本国を統治しているが如く、地方にも出先機関を作って、地方の行政機関と競い合っているように見える。この出先機関は高度成長期に、補助金の交付や許認可の窓口として各省の政策の伝達機関となっていた残滓である。す…

限られている日本の打つ手

日本の打つ手 「危機はチャンスでもある。日本に対する期待の大きさ、日本の果たさなければならない役割の大きさを感じた。日本はサミットを主導することができた」などと偉そうにコメントしているが、実際はブッシュ大統領のお先棒を担ぐ些細な役割しかなか…

金融サミットでの中国

サミットでの中国の存在 G8に加えて、中国、インド、ブラジルなど12カ国の新興国が参加して開催されたワシントンでの金融サミットで目立ったのはフランスの大統領と中国の国家主席であった。ブッシュ大統領もこの二人には格別に気を配っていたことが分かる。…

杜撰な政策

杜撰(ずさん)なこと 「最善の措置と思える詳細な政策を頻繁に読み違えるようなことは、これまでの首相には考えられない未曽有のことであるが、このようなことを踏襲してはならない」という短文で、措置を「しょち」、詳細を「ようさい」、頻繁を「はんざつ…

語学教育の撤廃

大学の語学教育 どこの大学でも英語は入学試験にあり、入学後も1,2年では必修科目となっている。ある大学の調査データによれば、中学と高校で英語が苦手だった学生は60%にも達している。そのうち45%は嫌いな科目だったという。このことから、中高での英…

金融サミット

グリーンスパン氏の証言と金融G8 「部分的には誤りはあった。銀行などが利益を追求すれば、結果的に株主や会社の資産が守られると思っていたが、それは間違いだった」と前FRB議長は先月、議会で証言した。そして、市場原理主義の考えに欠陥はなかったかとの…

官僚内閣制

恐ろしいこと 参議院外交防衛委員会でおよそ3時間も使って、政府見解と異なる意見を発表して更迭された航空幕僚長の参考人招致が実施された。もとより参考人の個人的な見解を聴取する場ではなかったはずであるが、質問する方が何だか及び腰だったので、確信…

給付金騒動

給付金騒動 お粗末な内閣 「全世帯に給付する」が「高額所得者には必要ない」となり、「必要ない人は自発的に辞退しろ」と相変わらずの首相の迷走ぶりを見ていると、1年で自発的にお辞めになった二人の方が少しはましかなと思ってしまう。ある調査によると国…

石原銀行に群がった議員たち

石原銀行という甘い汁 「絶対に毀損させない」と都知事が豪語していたが、4月に追加出資した400億円が早くも毀損しそうな新銀行東京である。都民の税金をドブに捨てた都知事の責任は重大だが、この銀行に融資を口利きしてきた政治家たちも共犯者である。…

オバマ氏のスピーチ

オバマ氏の演説全文 11月4日の投票日の夜遅く、シカゴ市のミシガン湖に面したグランド・パーク公園で20万人を前にしてオバマ氏が行った勝利演説の全文と和訳が既に、映像つきでネット上に公開されているので、ダンさんのブログを紹介して記録しておく。演説…

株価純資産倍率

株価純資産倍率PBR 株を買う指標として使われるもののひとつである。株価暴落前の時点でも、東証一部上場株式で株価純資産倍率PBRが1以下の株式が40%あったが、現在の日経平均9000円では、225銘柄の半数がPBRが1以下となってしまった。PBRの低い割安な株に…

政治空白

首相の揺れる言動 全所帯に定額給付金をと言っておきながら、バラマキ批判を避けるために、今度は経済財政相が「高い所得階層の人にお金を渡すのは変だ」と所得制限を付けるなんて言い出した。また、衆院選の際の政治空白を問われると「選挙になったからとい…

新大統領

新大統領とその経済政策 20世紀では計画経済の社会主義が崩壊し、21世紀になってから間もなく資本主義が崩壊とまではいかないが、その根幹が揺らぎだしている。第一次世界大戦をへて、1920年代になり米国はアダム・スミス流の自由放任主義で資本主義が花開い…

文化の日

文化勲章の受章 文化勲章は戦前の1937年に制定されたもので、科学技術や芸術などの文化の発展や向上にめざましい功績のある者に授与される日本では最高ランクの表彰である。ところが、この勲章を簡単に受賞する方法があり、それは海外でノーベル賞やそれに相…

日銀利下げの効果

利下げについて なんだか日銀は財布の底をはたいて、なけなしの金融政策を持ち出した感がある。日本銀行は政策金利である無担保コール翌日物金利の誘導目標を現行の0・5%から0・2%引き下げて0・3%にすると決めて実施した。株安や円高が利下げの主な…

景気対策のからくり

増税のための餌付け 首相の肝いりで、口や顔を曲げながら自ら熱演した景気対策であったが、市場は前場では300円超安で応えた。内容は何だか民主党が主張してきたことの盗作みたいで、迫力不足だからそれも当然の結果かもしれない。金のばらまきも民主党案は…

ドル支配は終わるか

ドル帝国は終焉するか 1年半にも渡る米大統領選挙はあと4日となった。様々な波風があったが、10%の差をもって民主党オバマ氏の優勢は動かない。投票日になって、はじめて黒人大統領誕生のイメージに対する心理的葛藤を持つ人もあるから、マケイン氏との差…

遅すぎる金融サミット

ブレトンウッズ協定2.0 1944年7月、第二次大戦後の通貨金融体制を決める会議が45カ国も参加して、米国のニューハンプシャー州にある避暑地ブレトンウッズで開催された。戦争で混乱した世界経済を安定させ、国際的な協力による通貨の安定、貿易振興、開発…

有効な株価対策は解散

首相の経済センスと失言 10月7日の衆院予算委員会で、今回の金融混乱による株式暴落について「1929年の大恐慌の匹敵する」と首相は発言した。欧米のトップはこれだけは禁句としていたが、首相はあっさりと認めてしまった。これ以降、日経平均は1万円を割り、…

金融サミット

金融サミットの開催 11月15日にワシントンで世界20カ国の首脳が集まりG20が開催され、世界的な金融危機への対処策が協議される。1944年7月に大戦後の通貨や経済の混乱を収拾するために45カ国が終結したブレトンウッズ会議に準えられている。もしかしてこの会…

行政の不作為による殺人事件

不作為による行政の殺人 妊産婦にとって最後の砦であったはずの母子医療センターに指定されていた都立病院が受け入れを拒否して、妊産婦が死亡した事件は、明らかに都行政の不作為による殺人事件であろう。リスクの高い妊娠に対応する都内の病院24施設では…

嚥下窒息事件

食品事故のたびに こんにゃくゼリー、食パンによる窒息死事件が続いた。張り切っているのは消費者担当大臣で、ゼリーの製造会社のトップを呼びつけてヒステリックに「小さな警告マークのみの商品は回収し、出直せ」と製造中止させたと報道されている。こんに…

裏金作りの名人たち

裏金作りの精を出す役人たち 「起きてはならない事が起きた」との愛知県知事の釈明は真にしらじらしいものである。これは「見つかってはならない事が見つかってしまった」と言った方が真実に近い気がする。裏金とか預け金などは、役人集団のこの業界内では常…

時価会計の放棄

時価会計の見直し 企業会計基準委員会は金融商品に関する会計基準を見直すという。改訂案を年内にまとめて、金融庁が金融商品取引法の関係政省令で最終決定するようだ。2009年3月期からの早期適用を模索している。欧米で金融機関や企業が保有する債券や証券…

首相のおつむ

首相の頭の構造 文芸春秋11月号の首相の手記によれば「私は決断した。堂々と私とわが自民党の政策をぶつけて、その賛否を正した上で国民の信を問おうと思う。私は逃げない。勝負を途中であきらめない」とまるで、サッカーかなんかの監督みたいに、恥ずかしげ…